[Journal - Vol 23] 子供の英語教育

いつもお世話になっております。SparkDojo代表のLeoこと、村重です。

毎月末に、SparkDojoをより深く知って頂くためのアップデートやアントレプレナーシップ、グローバルトピックに関連するような内容を発信しています。
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気がつけば師走ですね。

これから年末年始にかけて忘年会なども多くなっていくかと思いますが、誘われるがままに振り回されるとあっという間に年が明けてしまいます。こういう時こそ、目標を考え直してみてください。ただなんとなく周りの雰囲気に流されて、時間という貴重な資源を失うことなく、より良い未来のために今をしっかりと過ごしましょう。

ところで、今月は『子供の英語教育』というテーマについて書きたいと思います。

SparkDojoには子育てをしながらご自身も自己研鑽に努められている方が多くいらっしゃいます。そういったこともあり、よく聞かれる質問の一つです。日本に住む親御さんを想定した、あくまで個人的な見解ですが、私が大事だと思う『3つ+1つの身につけさせる資質』を書きたいと思うので参考にしてみてください。

1. 音を処理する力
2. 多様な考え方に対するオープンマインドネス
3. アイデンティティ
4. 複数の言語的思考プロセスや振る舞いを切り替える力 (Nice-To Have)

1. 音を処理する力

コミュニケーションの基本は音のやり取りからはじまります。
成長してから音感自体や発音の筋肉を鍛えるのはなかなか大変なので、まだ筋肉と頭が柔らかいうちに基礎作りをしておくと後で役立つのではないでしょうか。
実際にSparkDojoにいらっしゃる方を見ていても、音楽をやっていたような音感の良い方は言葉を真似してから吸収するのが比較的早い傾向にあります。聞き取りに苦労したり、うまく発音ができずに苦労したりすると、いくら中身がよくても、話をするたびに毎回ストレスやコンプレックスを感じたりしてしまうこともあるので、そのストレスが限定的というだけでも負担は軽くなるでしょう。
言語ごとに特有の発音、リズムや周波数があります。英語を話す人でもいろいろなアクセントの人がいます。将来的に、そのような多様な音が入り乱れるなかで、情報源である音を正確に拾って、相手の聞きやすい音を作れる(発音)ベースがあると有利になるでしょう。

2. 多様な考え方に対するオープンマインドネス

意思疎通のプロセスは相手の理解からはじまります。
いくら言語能力があっても、自分と異なる考え方や価値観の人を理解しようとする姿勢がなければ、それだけで制限がかかってしまいます。
目的がテストであったり、単純に英語ネイティブスピーカーを作ることだけが目的だったりするのであれば、そこまで気にしなくてもいいかと思いますが、世界中の様々な人たちとコミュニケーションを図る素地を身につけさせるという意味では、ある意味で言語そのものよりも重要だと私は考えます。
文化や常識というのは主観的であり相対的です。世の中にはいろいろな価値観の人がいます。外から見るとおかしかったり、理解しがたいことであっても、中に入るとそれが一般常識であり尊重されているということはいくらでもあります。
それを盲目的に、そして頭ごなしに否定するのではなく、\"郷に入っては郷に従え\"というように相手の目線になってそれを取り入れることができるかどうかが、その人の本当の器と活動範囲の可能性を決めると思います。
これが何歳くらいまでに決まっていくのかはよく分かりませんが、このような観点で視野と発想を広げてあげるような教育をしてあげる人が身近にいれば可能性は高まるのではないでしょうか。

3. アイデンティティ

極めてセンシティブなので、敢えてここではあまり深くは言及しませんが、意外と大事なのがアイデンティティです。要はいったい自分は何者なのかということがしっかりと深い潜在レベルで腹落ちしているかどうかです。
自分が何者なのかという答え自体は子どもが大人になる過程、或いは大人になってから何かのきっかけで見つけ出すものでしょうし、人によっては一生あまり深く考えることもなかったり、答えを出せずにいる人もいるかと思います。
ただ、この根っこというのがすごく大切で、普段は意識しなくても、不安な環境や多様な人々が集まるような帰属意識が薄らぐ場面などで、一つの大きな拠り所となります。

4. 複数の言語的思考プロセスや振る舞いを切り替える力 (Nice-To Have)

いわゆる完全なバイリンガルです。
早い時期に子供をバイリンガルに育成できれば、それが彼らの後々の人生に有利に働く可能性が高いことは間違いありません。ただし、同時にハイライトしておきたいのはリスクもあるという点です。
異なる文化や考え方の違いを処理しきることができずに自分がいったい何者なのかが分からなくなってしまい、アイデンティティクライシスに陥ってしまうことがあります。何とか乗り越えれば、それが強さと個性的な魅力につながっていきますが、人によっては、うつ病をわずらってしまい才能を発揮すること自体が難しくなってしまうケースもあります。
そのような意味でも、③で書いた、人格のベースとなるアイデンティがなければ混乱してしまい兼ねません。そして②で書いた、オープンマインドネスがないとせっかく言語的自由度を手にしても思ったほど可能性が広がりません。
逆に言うと②も③もあり、文化言語背景に応じて、しかもTPOをわきまえながら、適切な言語や振る舞いにスイッチしていくことができるような能力を身につけることができれば素晴らしいことだと思います。
実際に、私の身近でバイリンガルで活躍している人々を見ると、ただ言語的な強みがあるだけでなく、行動習慣や価値観などをセットにして、絶妙に切り替えることができている人たちです。
SparkDojoはある意味では\"実社会で活躍できるバイリンガル養成所\"とも言えます。いまのところ生徒の方の大半が、社会で活躍されている大人の方です。一部の学生の方は社会経験はまだまだでも目的意識が高いという点で十分に大人です。これは彼らが既に価値を出すためのバリューを持っているため更なる成功を掴みやすいという意味もあるのですが、②や③がそれなりにしっかりとしているため、上記のようなリスクを回避しやすいという意味もあります。
以上、あくまでも私の個人的な見解ですが、お子様を育てられている方は参考にしてみてください。センシティブな内容なので、あくまでもご自身なりにもしっかりとリサーチされてください。大人にも当てはまることでもあると思いますので、お子様がいない方も、自分自身を子供だと思って参考にしてみてください。
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それでは一気に寒くなってきましたので、体調にはくれぐれもお気をつけください。
年末までラストスパート!
2018-11-30

About SparkDojo

東京青山にある英語コミュニケーションスクール
英語で「伝える力」を自分の武器として身につけるプログラム
SparkDojoでは、英単語や文法の知識だけではなく、ポジティブな第一印象の作り方からディスカッションの主導権の握り方まで、マインドセット・ランゲージ・テクニックの3つの観点からコミュニケーションスキルを包括的に鍛えます。
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