[Vol 39] 苦境では”前向きに諦める” / リモートワークについて\r\n

いつもお世話になっております。SparkDojo代表のLeoこと、村重です。

毎月末に、SparkDojoをより深く知って頂くためのアップデートやアントレプレナーシップ、グローバルトピックに関連するような内容を発信しています。

新型コロナウィルスの影響により、日々緊迫感が増してきております。

統計的な数字や諸外国の報道も去ることながら、より身近なケースが増えてくると数字や事実を見て頭で考えて理解するという段階から、身体全身で感じるという段階になるため、世の中の反応もこれまでと根本的に違ったものになってくることと思います。
これにより一部を除いて、会社や個人として影響やダメージの範囲も大きくなってくることは避けられない流れかと思います。また、このような先行き不透明な状況に対して悩みや行き詰まりを抱える人も今後増えてくるという状況で、そこをいかに乗り越えていくかが重要になってきます。

このメールを受け取っていてる方は、世の中のリーダー的な立場、或いはその資質を持っている方が大半ですので、今月は苦境における心の持ち方という内容と比較的共通課題であるリモートワークの2点について書きたいと思います。


1.本当に辛い状況になってしまった場合の心の切り替え方
2.リモートワーク導入のポイント


1.本当に辛い状況になってしまった場合の心の切り替え方

「諦めろ。ただし前向きに諦めろ。」

解釈が必要な言葉ですが、これは私が自衛隊の訓練で後輩にアドバイスした言葉です。

少し大変な場面というのは、ある意味トレーニングや学びの一環と思えばすぐに乗り越えられます。むしろ、ちょっと恰好をつけたりする余裕もあったりもするでしょう。
ただし、ご経験ある方も多くいらっしゃると思いますが、ある一線を超えて、下手をすると心が崩壊しかねないような辛い場面ともなってしまうと完全に別の話になります。

このような場面で、苦しさを生み出す最大の理由は「自分がこんなことになるはずはない」「はやく元に戻りたい」「この場から逃げ出したい」などといった、”叶わないことに対する期待”です。現実に自分が置かれている状況とあまりに違う現実を期待することで、ますます現実に向き合うことが辛くなり、そういうときに心が折れます。実際に普段は強くて優秀でしっかりしていると言われる人たちが折れていく場面をこれまで何度も見てきました。

逆に、万一そのような状態になってしまった場合、要はそのような過度に過酷な状況を回避できないと分かった場合、最も大事なのは、思い切って「期待することを諦めてしまう」ことです。過去の記憶やこだわりも全てをリセットするつもりで現実に目をむけてそれを受け入れる。あくまでも今のこの状況をスタート、仕方ないと割り切って受け入れ、開き直って前向きに向き合う。そうすると不思議なことに結果として良い方向に向かう可能性が増していきます。ある意味でこれが環境適応の究極だと思います。

ですので、もし皆さんのなかで、今回の新型コロナウィルスの影響に関わらず、何かしらの大変な状況に置かれている方、もしくはこの先に万一そのような状況になってしまった場合はこれを思い出して頂ければと思います。

辛さというのは主観的なものなので、人それぞれの辛い場面があるかと思います。
私自身も幼少期から今に至るまでいろいろな苦難に遭遇してきましたが、この心境で乗り越え続けてこれたと思っています。

冒頭にも書きましたが、このメールを受け取る方はリーダーの立場にいる方が多いかと思います。そしてリーダーは安易に逃げることはできませんし、そこにかかる重圧は計り知れないものかと思います。それでいて、リーダーが折れていまったらそこで終了です。ぜひ前向きに諦めて乗り越えていきましょう。


2.リモートワークのポイント

各社のリスク管理および外出規制などにともない各社でリモートワークが進んでいます。

政府からの発表も、恐らく混乱を避けるために段階的なものになっているかとは思いますが、外出規制などの要請は今後ますます強くなっていくと考えられます。いずにれしても、有事においては常に最悪のシナリオを想定して行動することが求められますので、安易に楽観的なスタンスをとることなく、このような状態が比較的長期にわたって続いていくものと考えた方が良いと私は考えます。

そのような点からも、各社でもリモートワークにより仕事を成り立たせる仕組みづくりを進めていく必要があるかと思います。

今回のような緊急事態においては、まずは第一段階としてこれまでの業務を可能な限りリモートにシフトするということになるかと思います。
そして、第二段階として下記の観点から再設計していくことが重要になります。

・そもそもこの仕事における目的や価値提供は何なのか?
・その仕事における各人・チームの役割は何なのか?
・そのためにはどのような機能や業務が必要か?

そして対面で合うことが困難な前提で;
・コミュニケーションがそれほどいらず、完全に自立して完遂できる機能やタスク、条件は何か?
・コミュニケーションの質と量がより求められる機能やタスク、条件は何か?

それらを分析したうえで、例えばメール、チャット、電話、ビデオ会議ツール、などを使って、どのように実現できるのかを整理。そのうえで、それでも対面でなければ実現できないことや足りないことがあれば洗い出し、機能の置き換えができないかを検討

このようにいまの仕事や仕事のスタイルを根本的に見直して、いち早く再構築していくことが鍵になるかと思います。

2007-2008年に私がシンガポールで勤務していたときは、私のチームの大半が違う国にいる状態で業務を回して、結果も出していました。そのときは「チームメンバーが年に数回しか会うことができないなかで、いかにチームとしての一体感を醸成するか」というテーマが課題としてあがっていました。環境が変わるとこれまでとは違う種類の課題が浮き上がってくることもありますので、それらをなるべく早い段階で検知・特定して優先順位を組み替えることも重要になります。

前半にあげた内容とも併せて考えると、対面でのコミュニケーションが制約されるのは仕方ないと思い切って開き直って諦めてしまって、逆に前向きに、こんな状況でどうすれば仕事が成立するかという論点に向き合い、早くそれを試行錯誤しながら組み立てるということが重要かと思います。
以上、それぞれの置かれている立場での課題は様々かと思いますが、どんなつらい状況も諦めずに前向きに向き合っている以上、必ず良くなるものだと信じています。いまの世の中を良い方向に引っ張っていけるように、お互いに頑張っていきましょう。


健康管理だけは十分にご留意ください。
2020-03-31

About SparkDojo

東京青山にある英語コミュニケーションスクール
英語で「伝える力」を自分の武器として身につけるプログラム
SparkDojoでは、英単語や文法の知識だけではなく、ポジティブな第一印象の作り方からディスカッションの主導権の握り方まで、マインドセット・ランゲージ・テクニックの3つの観点からコミュニケーションスキルを包括的に鍛えます。
https://www.sparkdojo.jp/
SparkDojo provides English communication skills training for individuals and corporate clients.
We have a school in Aoyama, Tokyo, and we provide a comprehensive training program that includes building a global mindset, increasing language fluency, and acquiring communication techniques for professionals of all levels.
https://www.sparkdojo.jp/en/